九段坂三番町

■ 赤ペンが消えた 22:06
　しっかしどこいったんだろうなぁ……おっかしぃなぁ……ゴソゴソ……ガサゴソ……
あ、いや、昨日までね、この机の上にあった赤ペンがどっかいっちゃって見つからないのよ。
どこいったかなぁ……。困ったなぁ……。

　というわけで、机上の整理整頓がまったくできない私ですが、パソのデスクトップだけは
きれいにしようと心がけてますよ。最近汚いけど。ちらかってるけど。

　ところで、子供の頃から「物をなくし、意外なところで見つける」ということが幾度かあったんですな。
その中でも最も心に残っているのは、中学時代に塾に行ってたときのこと。
　
　わしが行ってた学習塾は、自転車で約15分ほどかかるという不便なトコロにありました。
あ、いや、その塾はちゃんと私鉄駅のど真ん前にあったので、
わしの実家が不便なトコにあったっつーわけですな。ま、それはともかく。

　普段と同じように自転車こいで学習塾に向かい、数時間友人たちとともに勉学に励んだある日。
さぁ帰ろう、という時になって、ポケットをまさぐっても鍵がない。あれ？　おかしいな。
チャリのってきたんだから、どっかにあるはず……おっかしいなあ。カバンの中にもない。
どこかで落としたかな？　んー、教室内にはないぞ。ていうか建物んかなはとりあえずない。
探しても探しても見つからない。困ったなぁ。というわけで、その日はとりあえずなんとか帰ったのです。
（いわゆる2ケツで）

　で、帰宅直後、おかんが「ででーん」と登場。サッと取り出した彼女の手には、わしの自転車の鍵が。
おーーーー！　すげぇ！　みつかった！　つーかあったんか！　ていうか何故おかんが持ってますか？
まぁ当然「そりゃあんた、スペアキーでしょ」とおかんは答えるわけで。

　今となっては記憶がぼやけているところもありますが、
「あれ？　同じ輪っかが付いてるぞ？　傷のつきっぷりも無くしたもんによぅ似とる……」と
非常に不思議な想いにとらわれたのでありました。
今思い返しても、ごっつい不思議じゃのう。まぁ、スペアキーやろけどな。